お料理に最適

水の硬度と料理の相性

日本人の口に合う軟水

水の硬度と料理の相性

硬度は水が浸透する地層にカルシウムやマグネシウムが多いほど、また長い時間をかけて浸透するほど高くなります。

国土の大きい大陸(ヨーロッパ等)は長期間地中に滞留する為、硬度が高いものが多く国土の狭い日本は地中を浸透する時間が短い為、軟水が多いのです。

つまり、日本の食文化は軟水により培われてきたといえます。

軟水と硬水の違い

軟水と硬水にはそれぞれ特徴があり、用途に応じて使い分けるのが上手な水の使い方です。
主に日本料理では、日本人の口に合うことから軟水が適していることが多いです。

軟水の特徴

素材、ダシの旨みや香りなどを引き出しやすい。

◎煮だし料理、緑茶、コーヒー、紅茶など

体(内臓)に負担をかけず、老廃物の排出がスムーズ。

◎デリケートな赤ちゃん、高齢者に

石けんや洗剤が泡立ちやすく、洗濯や浴用水として適している。

硬水の特徴

スポーツ後のカルシウム補給や便秘解消に。

肉などの灰汁が出やすくなる。

料理と硬度の関係

ご飯を炊く

料理と硬度の関係
【軟水】
ふっくらツヤツヤに炊き上がります。
・最初の研ぎでお米に水が入るので、最初と最後の炊飯用の水を天然水にすると良いです。
【硬水】
粘りがなくパサパサになります。
・成分のカルシウムが食物繊維を固くするため

ダシをとる

料理と硬度の関係
【軟水】
旨みや香りを引き出します。
・グルタミン酸などを溶かしやすいため。
・昆布や鰹節などの和風だしに◎。
・硬水を使うと旨みがカルシウムと結合してあくになって出てしまいます。
【硬水】
灰汁を抽出します。
・洋風だし(特に牛肉)に◎。
・血液や小さな肉片とカルシウムが結合して灰汁として抽出されるため、臭みのない澄んだスープに仕上がります。

野菜を煮る

料理と硬度の関係
【軟水】
柔らかく煮上がります。
・旨みが溶け出しやすい。
・野菜への水分の浸透が良い為、軟らかく仕上がります。
【硬水】
煮崩れしにくいです。
・カルシウムが食物繊維を固くするので、ジャガイモやカボチャを煮崩れさせたくないときや、灰汁の強い野菜に向いています。

魚を煮る

料理と硬度の関係
【軟水】
魚本来の味を引き出します。
・旨みを引き出し、ふっくら仕上がります。
【硬水】
魚の臭みを減らします。
・灰汁の強い魚や、スパイシーな味付けには硬水も向いています。

飲み物と硬度の関係

飲み物と硬度の関係